最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2837 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人の上告趣意(後記)第一、第二点について。
所論は、刑訴四〇五条の上告理由にあたらないのみならず、原審において主張も
判断もされなかつた事由である。且つ賍物罪において犯人が賍物たるの情を知つて
いたかどうかというが如きいわゆる犯罪の主観的要件に属するものについては、そ
の直接の証拠は、当該公判廷外の被告人の自白のみであつても、その客観的構成要
件たる事実について他に確証があつて、右被告人の自白の真実性が保障せられると
認められる以上、それらの各証拠を綜合して、犯罪事実全体を認定することは適法
であることは、当裁判所の判例とするところであり、また、判示認定事実は、原判
決挙示の証拠をもつて充分にこれを認めることができる(昭和二四年(れ)第八二
九号同二五年一一月二九日大法廷判決集四巻一一号二四〇四頁参照)。
同第三点について。
所論は、判例違反の主張であるが、原判決を熟読しても、引用の判例に反するよ
うな判断はしていない。従つて、論旨は、事実誤認の主張に外ならず、適法な上告
理由にあたらない。(なお、この点については、原判決「その四について」、中に、
事実誤認でないことが判示してある)。
被告人の上告趣意について。
所論は、事実誤認の主張と認められるから、適法な上告理由にあたらない。
その他刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。
よつて刑訴四〇八条により、全裁判官一致の意見をもつて、主文のとおり判決す
る。
昭和二七年五月六日
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最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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